こどもたちのルーツ
子どもたちの祖先はトゥアレグ族という砂漠の遊牧民です。
太陽がのぼるのと同時に起き、 月と共に眠りにつく…。
自然と共に生き、 過酷な砂漠の環境を生きる術を身に着けた人々です。
しかし、 50 年ほど前から
豊富な資源 (石油やウラン) を求める勢力による紛争が起こり、
故郷を離れてはるばるガーナへと移住しました。
トゥアレグ族は、 アフリカ大陸サハラ砂漠西部の広い範囲に、
100 万から 350 万人いると言われています。
かつてはサハラ砂漠中を移動しながら暮らしていましたが、
現在は紛争が頻発し危険なため、
移動することができず 一つの村に定住するようになりました。
Inna House の子どもたちの祖先は、平和な村で暮らしていました。
武装勢力が周辺の村を襲い、今でも多くの命が奪われ続けています。
彼らは住んでいた村を離れることを余儀なくされ、
ガーナだけでなく、ナイジェリア、トーゴ、ベナン、
コートジボワール、リベリアなどの
さまざまな地域へと逃れ、行き来しています。
子どもたちの家族の中には、ガーナで1ヶ月ほど物乞いをし、
生活費を稼いで、また村に戻る家族もいます。
遊牧民である彼らにはもちろん学校に行く文化はありませんし、
文字を書くこともありません。
自然と調和して生きる美しい文化が奪われてしまった今、
彼らが自由に生きていくためには、教育が必要です。
Inna House では、
ガーナで生きていくために必要な読み書き・計算のスキルや、
社会で生きていくためのルールなどを教え、
子どもたちの将来の可能性を広げるためのサポートを行なっています。